米国けんきゅうにっき 書籍紹介
学位取得後、研究者として米国へ。このさきどのようなことが待ち受けているのでしょうか?
 ある外部依頼されたお仕事の期限が迫っており、これが終わればちょっと楽になる。これとは別に先々週から今日まで嫌気下でのタンパク質の精製、そして滴定とやってきたのだが、ここに来てESR(電子スピン共鳴分光)の必要性が出てきた。それで先週末に装置を立ち上げたのだが、コンピュータ(のOS、WindowsNT)が死んだらしく、装置との連携がとれなくなっていた。そんなワケで測定はお預け。たぶん新しいサンプルが必要だから、今週はもう一度、タンパク質精製をし直さなければならないだろうねぇ。


 さて久しぶりのエントリだが、今回はチョイと趣を変えたいと思う。ワタシはマンガが大好きで、子供の頃から数多のマンガを読んでいた。(博士課程の頃を振り返っても、周りにここまでオタクなヤツは居なかったと思う......)そんなオタクっぷりなワケで、先々週にわざわざこの街までご足労いただいたマイミクさんにも......

cooyou: ゴメンねぇ~、わざわざ遠いところから来ていただいて、やっと久しぶりの日本人だってゆーのに......蓋を開けてみればこんなオタ野郎で......
tm: とんでもないっ!ワタシもかなりているんですよ~。たとえば友人に「ガンダムはナゼ、ガンダムって呼ばれているのか知っているかーっ?」とかの質問に答えられて、尊敬されたり......
cooyou & tm: (^ ^;Δ X2

 閑話休題。久しぶりに日本に帰った時のことだ。マンガ喫茶に入ったことはこのブログでもふれたと思う。そこで河下水希の「いちご100%」とゆーマンガを読んだ。集英社の週刊少年ジャンプに連載されていたので、結構有名かもしれないし、ワタシもその存在は知っていた。おもしろいのはこのマンガ、ジャンプ史上でもっとも長いラブコメマンガだそうだ。そしてジャンプで連想されるのはまつもと泉の「きまぐれオレンジ☆ロード」で、これも確か長い連載だったと思うのだが、この「いちご100%」に負けたんだねぇ。



 まずこの「いちご100%」を読んで思い出したのが、上記の「きまぐれオレンジ☆ロード」だ。すでに20年以上昔のマンガなのだが、三角関係やらお色気シーンやらなんかは両者に共通する。まあある種のオマージュなのかなと思ったワケ。「いちご100%」は、初期から中盤のハナシがちょっと冗長すぎて、中だるみの激しい内容であった。(まあこの点は「オレンジ」の方もそうだけど。)ただ「オレンジ」と異なり(個人的にはオレンジの最終回もいいと思うけど)終盤の展開は目を瞠るモノがあった。

 「いちご」では4人のヒロインが登場し、主人公たちとの高校3年間(プラス中学3年生の終盤)の学生生活が描かれている。主人公は映画製作にあこがれており、高校では映画の作れるクラブのある学校に進学したいと思っていた。引っ込み思案の同級生の少女が書いた小説をあるきっかけで主人公が目にすることになり、彼はこの内容に感動するのだ。その後、彼女の才能を彼が評価することで、彼女自身、主人公に心惹かれることとなる。同時期に主人公は友人とのある賭け事で学校のアイドルみたいな少女に告白することとなる。そしてナゼかその学校のアイドルとつきあう事となるのだ。この2人の少女が4大ヒロインの2人であり、主人公を巡る多角関係の一角となるワケだ。まあぶっちゃげ典型的なラブコメなのだが、なんてゆーか、レースに負けた方のヒロインの潔さとゆーか、最後の引き際がカッコ良かったのだね。ここまでしっかり描いた(少年誌での)マンガはなかなか無いと思うよ。もちろん欠点も沢山あったのだが、すべては最後のシーンに集約されると思う。サイコーのマンガだとは言わないケド、良くできているなぁと久しぶりにちょっと感動したのであった。

 あとこれはWikiで知ったのだが、この作者、女性だそうで、連載の間に休載が1回のみだとか。これはジャンプの常連休載者とかに較べれば奇跡に近いと思う。男性読者に媚を売るようなシーンも多々在ったが、それでも終盤のその描写には敬意を表したいね。

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【2007/03/27 03:46】 | 書籍紹介
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 最近ハマっているもの。それは二ノ宮 知子さんのマンガ、「のだめカンタービレ」だっ。まあ要は音楽大学の学生、野田恵(通称、のだめ)の奇行と古典音楽の話を混ぜ合わせたもの。おもしろいのがのだめの描写なのだが、まあ変態の一言に尽きる。実際、あんな女子が居るのか不思議に思うが、まあ作者が女性だからもしかしたら彼女に近い存在はこの世のドコカに存在するのかもしれない。


 このマンガの魅力は変態(のだめ)だけではない。彼女を取り巻く登場人物も個性があってオモシロイのだ。もちろんこれは少女向けコミックスなので、この世界ではあり得ないよーなイケメンで完全無欠のオトコ(千秋さま)とかも出てくるので、男性諸兄にはちょっと反感を買うかと思いきや、変態(のだめ)に翻弄されるその姿はちょっと哀れとゆーか愛くるしく感じるてしまう。


 さてのだめはピアノ科の生徒なのだがオタマジャクシが全く読めない。しかし一度聴いたことのある曲は演奏できるとゆー神技(絶対音感?)を持っている。だから大学では落ちこぼれ。千秋先輩にまとわりついて、彼とともにフランスに渡るのだ。もちろん仏語はできないのだがフランスにも居るアニメおたくと意気投合してしまうところとか、作者の原風景を見てみたいものだ。


 ほかにも魅力的なキャラクターは作中にたくさんちりばめられている。ワタシのお気に入りは大学のウラにある中華料理屋の「裏軒」。中華料理屋なのに千秋の注文したクラブサンドとか出てくるシーンとか笑ってしまう。またこの「裏軒」の一人息子、峰くん。ヴァイオリン科の学生なのだが、下手で落ちこぼれ。それでも学祭のためにオケ(オーケストラ)を立ち上げるところとかアツいんだな~。


 そんなわけで現在は14巻まで発売中。興味のある方はドーゾごらんあれ。ちなみに古典音楽が題材になっているシーンが多々あるが、そんな知識なくてもとってもオモシロイよ~♪

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【2006/04/14 09:54】 | 書籍紹介
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 さていろいろとあって時間があいてしまったが、先日購入した日本のホラーDVDの感想などでも紹介しよう。まず印象だが、昔テレビで放映されていた「あなたのしらない世界」とかタモリがストーリーテラーの「世にも奇妙な物語」のような雰囲気で、あんまり怖いという感じではなかった。どちらかといえばなんとなく昔日の郷愁というかなんというか、懐かしさがこみ上げてきたな。それに久しぶりに日本の光景を見ることができてなんだか嬉しかった。
 このDVD自体はオムニバスで、「クモ女」、「大生首」、「すきま」、「金髪怪談」、「予感」の5編で構成されており、ちょっとの時間で観ることができるというお手軽感がある。とくに最後の「予感」はなんとなく感じるモノがあった。それと「大生首」に出てくる山田優がなんとなくよかったな。
 まあそんな感じで「Amityville Horror」の様なショッキングなハナシではないので、恐がりのヒトにもオススメです。

 さて今日はさらにホラーのお話でもしようかな。といってもワタシが好きだった小説のお話。小説と言っていいのだろうか?この作品群はちょっと特殊な進化形態をもつので。

そは永久に横たわる死者にあらねど
測りしれざる永劫のもとに死を越ゆるもの
ルルイエの館にて死せるクトゥル-夢見るままに待ち至り


 この文言をみて気がつく方も居られるのではないだろうか?1920年代にアメリカ東部、ニューイングランド地方で執筆活動をしていたHoward P. Lovecraftの小説、「The Call of Cthulhu(クトゥルーの呼び声)」の一節である。世界中に根強いファンがおり、このラヴクラフトを師として仰いだ作家たちが一つのコミュニティを築きあげたのだ。
 彼の小説に散りばめられた独特の世界観に共鳴して、数多くの作家たちがこの世界観を元に小説を書いてきた。映画「サイコ」で有名なロバート・ブロック(Robert Bloch) 、詩人でもあるアンブローズ・ビアス(Ambrose Bierce) や、英国の作家、コリン・ウィルソン(Colin Wilson) 、近年比較的著名なスティーヴン・キング(Stephen King) 、日本では「帝都物語」などの荒俣宏などがこの世界観(これをクトゥルー神話体系と呼ばれている)を元に作品を世に送り出してきている。そのなかでもラヴクラフトの高弟の一人であった、オーガスト・ダーレス(August Derleth) はこのクトゥルー神話体系を現在の形に仕立て上げた立て役者であったといっても過言ではないであろう。

 そういった成立の経歴をもつクトゥルー神話体系であるが、いわゆるcosmic horror(あえて和訳すれば深宇宙的恐怖?)であり、かつて宇宙の覇権を握っていた"旧支配者"なる強大な存在が人間に与える恐怖を綴ったものである。そしていわゆる"神(旧支配者)"と呼ばれる存在が必ずしも人間に対して友好的ではないということを常に暗示させているのが特徴だ。

 上記のラヴクラフトのコンセプトと対照的にダーレスのプロットというものがある。いわゆる上記の"旧支配者"と同等以上の存在(旧神)を登場させ、かれらの覇権の争いの結果、クトゥルーをはじめとする"旧支配者"は宇宙の各地に幽閉・追放されるも、復活の刻を虎視眈々と狙っているというもの。それに付随して人間が恐怖を体験するというもので、恐怖小説というよりも冒険小説に近い。ただラヴクラフトはこういった自分の創作した"かわいい"子供たちが迫害されるのを好いてはいなかったようである。(これはワタシの感想。正確には彼はそういった存在を愛でていたということだ。)

 さてワタシが好きなラヴクラフトの小説は三編ある。まずは「狂気山脈」。

南極大陸の奥深く、ヒマラヤすら圧する未知の大山脈が連なる禁断の地にミスカトニック大学探検隊が発見したもの。それは地球が誕生してまもないころ他の惑星より飛来し、地上に生命をもたらした"旧支配者"の化石と、超太古の記憶を秘めた遺跡の数々だった!やがて一行を狂気と破滅の影が覆ってゆく・・・


 そして「未知なるカダスを夢に求めて」。

怪奇小説の世界に壮麗な大伽藍を築いた鬼才ラヴクラフト。本巻には、作者の分身たるランドルフ・カーターを主人公とする一連の作品、および、それと密接に関わる初期のダンセイニ風掌編を収録し、この稀有な作家の軌跡を明らかにする


 最後は本エントリのタイトル、「銀の鍵の門を越えて」である。

 そう彼の小説には何か"愛"が感じられた。それがたとえ"恐怖"を扱った小説だとしても。たぶんは今でも彼方を飛翔しているのだろうか。

 ところでこちら米国ではこのラヴクラフトの小説が比較的容易に手に入る。たとえば全米チェーンのBordersなんかでもペーパーバックが置いてあるので、ワタシには天国だ。日本ではなかなか手に入らないからね。

【2005/12/21 11:51】 | 書籍紹介
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