米国けんきゅうにっき 2006年12月
学位取得後、研究者として米国へ。このさきどのようなことが待ち受けているのでしょうか?
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 日本は大晦日だね~、こっちは日が落ちてから気温がぐっと下がってきた。今は氷点下16℃らしい。まさにドロ縄だが今朝、ニューイヤーカード(年賀状の代用)を郵便局から送りだした。七草までにとどけばいーや。その後でラボに行って洗い物と緩衝溶液の準備、それとちょっと論文を書いていたらFくんが出現。実験をやるそうだ。ご苦労様デス<(_ _)>

 なにげにYahoo Japanのトップニュースにブリ一匹、48万円で落札とかあった。景気のいいお話だねぇ。ちなみにワタシはサバが好きd(゜▽+゜)

 さて引き続きクリスマスエントリの続きといこうかね。

 尾根づたいを歩こうとしたのだが、けっこうな量の雪に阻まれる。ワタシのゴ自慢(?)のWalmartシューズはグリップが全くないため、斜面ではもうコケまくり。カメラが雪まみれになってしまった_| ̄|○ まあそれ以上にキケンな野生動物が仕掛けた地雷も忘れてはならない。特に雪の下に隠されたヤツはかなりキケンなのだ。

 転げ回っている理由はクツ以外にたぶん運動不足からくるものもある。もう尾根を歩いているときでひざが笑っていたから二足歩行を維持できる体力が残っていなかったのかもしれない。そんないくつかの理由でサイボーグばあちゃんたちに続いてSpecimen Ridgeを歩くのはやめることにした。代わりに先ほどの頂(ワタシが"ニンゲンどもがゴミのようだ~”と言っていた場所)までもどって珪化木を探すことにした。

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最初はまったく気づかなかった......前回の遠くからのヤツ
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人物対比であるさらに接近なにげに通り道に......

 例の遠くから見えた珪化木にアドレスすることにした。ホントーはもっと珪化木が乱立していて森の様になっている、なんだかもの凄い光景を想像していたのだが、まあそうではなくってちょいと安心。ちなみにこの珪化木もPetrified Treeの様に直立しているのだが、むこうのとは異なりさわり放題である。さわってみると想像通りにひんやりしていてちびっと気持ちイイ。陽光の恵みもありホントーに気持ちいい一日だった......

のだが

 この日の帰り道にスピード違反でキップをきられてしまった。W. YellowstoneからBig Skyの区間で一度、公園内に入る区画があるのだが、この区画だけは55マイルに制限される。(ほかはたしか75マイル)帰りはすでに真っ暗だったので後続のやけに速いクルマを振り切るためにスピードを80マイルまで出していたのだが......(ちなみにこのとき気づくべきだったんだけどね)通常の明るい日はこの55マイル区間は制限速度を注意しているのだが、今回に限って暗さも手伝ってかYellowstone国立公園進入の看板を見落としてしまった。そのとたんに後続車が回転灯を付けてお縄ちょうだいである(TдT)

 ちなみにアメリカで警官に捕まった場合、指示がない限り決して車外に出てはいけない。(マジで撃たれるョ)乗っている人はかならず車内にいて、運転手は警官と窓越しで会話、運転免許、クルマの登録証(車検のある州はそれが対応するはず)、それと自動車保険の書類を速やかに提出しなければならない。あとは違反の程度で保険のレートにひびくわけだ。ちなみにこの場合は速度超過が25マイルで、違反金が$148(TゝT)だったが、警官曰く、

"The good news, the national park won't report any violation to the insurance campany. (イイニュースだ。国立公園局は違反レコードを保険会社に伝えない。)"

 これはすなわち次回の保険レートに影響を及ぼさないということだ。まあそれでも$150ドルは払わなければならないので気分は複雑。別れ際に

"Drive safely. Do not hit elks!"
(この辺はエルクがウヨウヨいるからねぇ)

と言って彼は去っていったのであった......
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【2006/12/31 13:10】 | 国立公園めぐり
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 今日はクリスマッス~♪ 世界は静寂だ。そんなワタシはお部屋で真っ昼間からビールを飲んでいる。ちょこっとラボに行こうかなとも思ったのだが、これからNSFの締め切りまでたいした実験はできそうにないので、明日からまたバクテリアを育てるのに勤しもう。それとやっと論文が受諾されたのもちょっとした息抜きを許す要因となっている。今回のはかなり難産だった。審査員のコメントが真っ二つに分かれてしまったので、エディタ判断となったのだが、それまで2つの雑誌をさまよってきたので最初に書き上げてから9ヶ月くらいかかっている。そんなわけで今日は一日、外の銀世界(まあ溶け始めているケド......)でも眺めながらボーっとしていようかね。

p_tree01.jpg 今回は久しぶりに国立公園ネタでいきます。場所は再びイエローストーン国立公園だ。以前に化石の森に行ったことがあるのだが、これはイエローストーン国立公園北ゲートの近くにあり公園の外側だったのだが、公園内にも同じようなモノが存在する。場所は北ゲートから入ってTower Rooseveltの方に向かい、さらに分岐で北西ゲートに向かう道に入りLamar Valleyの途中である。ここからSpecimen Ridgeに登っていくとたくさんの珪化木をみることができるのだが、このSpecimen Ridgeからあがっていくとかなりの道のりを行かなければならないので、現状の自分の体力を鑑みてショートカットルートを選択することにした。このショートカットトレイルは「地球の歩き方」にはのっておらず、こっちのトレイルブックにいくつか記述が散見される。これを頼りに行くことにしたのだが、そのガイドブックにも書かれているように、目立った標識もないためトレイルヘッドは非常に見分けにくかった。なお、このブログエントリを参考にされる方で、興味があるけど体力に自信がないというかたは、まず右写真の"Petrified Tree"を見に行くことをオススメする。これは柵で囲まれているのだが、ほぼ完全な形で珪化木が自立しており、車で容易にアクセスできるのでまずこのトレイルを登るに先立ち珪化木がどのようなものかを感じ取ってもらうといいだろう。

 さてトレイルヘッドはLamar Riverを越える橋の直前にあった小さな駐車スペースにあった。すでに3人組の年輩の女性方が出発の準備をしており、確認のために聞いてみることに。

"Is here the petrified trees trailhead?(ここがトレイルヘッドですか?)"
"We hope so.(たぶんね)"

 彼女たちも確信がないらしい......まあいいやと思い、このトレイルに決めて登ることにした。

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不安をかき立てるだだっ広さ途中できた道を見下ろすサイボーグばあちゃん(^^)

 最初は気楽に歩いていたのだが、だんだん斜面が急になってくる。途中で先ほどの年輩の3人組に道を譲るのだが、彼女らはものすごいペースでガリガリと登っていく。おそらくワタシの倍くらいは生きているであろう方々はなんなく丘の彼方に消えていった。たぶんあれはサイボーグなのだろう......ちなみにトレイル沿いにはたくさんの野生動物の"爆雷"(主にバッファローだろう)が仕掛けてあったことを附記しておこう。

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フハハハハ、見ろニンゲンどもがゴミのようだ~遠くに珪化木が......サイボーグにつられて尾根づたいを歩くが......

 尾根にたどり着いたころにはナチュラルハイになっていた、ってゆーかグロッキー?まあ風景はすばらしいのだが、そこで吐くセリフはもう台無し(^^) みればサイボーグばあちゃんたちはさらに遠くの尾根を歩いていた。この時点で私たちは一つしか珪化木を見つけることができなかったためSpecimen Ridgeを無謀にも歩こうとしていたのだが......

(つづく)

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【2006/12/26 07:45】 | 国立公園めぐり
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 今日は12月23日。街は聖夜に向けて徐々に静まりかえっていく......そんなワタシはアパートでジッとしている。ワタシのモンタナでの2回目のクリスマスはほぼ去年と同じだ。ただ今日は米を買いにいかないとクリスマスでお店が閉まってしまうので大変なことになる。そんなわけでこれからシャワーを浴びたら買い出しへ。

 さて日本の教育に関するニュースを一つ。

「塾は禁止」 教育再生会議で野依座長が強調

 政府の教育再生会議の野依良治座長(ノーベル化学賞受賞者)が8日に開かれた「規範意識・家族・地域教育再生分科会」(第2分科会)で、「塾の禁止」を繰り返し主張していることが、同会議のホームページに掲載された議事要旨でわかった。しかし、再生会議が21日にまとめた第1次報告の原案には「塾の禁止」は盛り込まれていない。
野依良治座長

 議事要旨によると、野依氏は「塾はできない子が行くためには必要だが、普通以上の子供は塾禁止にすべきだ。公教育を再生させる代わりに塾禁止とする」と再三にわたって強調。「昔できたことがなぜ今できないのか。我々は塾に行かずにやってきた。塾の商業政策に乗っているのではないか」と訴えた。

 JR東海会長の葛西敬之氏は「日本の数学のレベルは学校ではなくて、塾によって維持されている、という面もある」と反論したものの、事務局側は「公教育が再生されれば、自然と塾は競争力を失っていく。結果的になくなる」と同調、国際教養大学長の中嶋嶺雄氏も「野依座長のおっしゃったように塾禁止ぐらいの大きな提言をやらないと」と野依氏に賛同するなどひとしきりの盛り上がりを見せた。



 この流れはどうなのだろう。N依先生は化学の分野では大家ではあるが、この議論はかなり幼稚な気がするのだが......もちろんノーベル化学賞受賞者の言いたいことはわからんでもないけど、この記事から読みとれるのは教育再生会議なるものが思考を停止した状態にあるということ。まあマスコミ側の情報伝達にも問題があるかもしれないけどね。

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【2006/12/24 05:13】 | 時事の話題
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 最近はグラントプロポーザル(日本で言うところの科研費に相当かな?)の下書きを書いている。主に研究計画の部分だが元々、出身が無機化学なので我ながらバイオ屋には思いもつかないような実験をガリガリ書いているところだ。まあだからといってコイツが通るかどーかは別問題だけどね~。

 今日はラボテクのLexyとグラデュエイト候補のFくんをつれてタンパク質結晶化を試みた。先日、最後まで嫌気下でカラムをかけてそのまま液体窒素で凍らせたサンプルだ。今日は隣の建物にあるグローブボックスまでいく。そこで結晶化を行うワケだ。今日はLexyにやってもらい明日はFくん、週明けにワタシがやるという寸法だ。3人でやる理由は結晶化条件の再現性確認も兼ねる。2人ともグローブボックス内で作業をするのは初めてだったようで、3時間ちかくかかった。まあ初心者だからそんなものだろうね。実際、ワタシもあの中で結晶を作るのは難しいかな~とは思う。まあでもいつかは越えなければならないステップだ。そんな作業のなか、ふと日本での顕著な自殺者の増加(特に若年層)を思い起こす。(そして50年後の日本の総人口予想も......)実は今のワタシはコレまでに人生のなかでもっとも充実していると感じている。そしてこれまでもそうだかこれからも(生物としての)自分の時間の短さにちょっとの悲しさを感じてもいる。だから正直言って小中高生が自殺をするというのはワタシには理解できないのだ。なにしろ時間が足りない!と思うのだから。(ここで漫画だが「からくりサーカス」の登場人物の一人、正二の想いを思い出す。)それでもまた対極に位置する考えなのだが、ニートやヒキコモリたちの心情を全く蔑ろにできない自分も存在している。この相克は一朝一夕では解決できないんだろーな、とか思ったり。まあ今の日本はいろいろあるわね。

 さて今日の本題は常日頃から愛読(?)していた右翼モドキの勝谷誠彦のブログが有料サービスに移行するとか。早速、某掲示板でもたたかれてた。この人のコラム、むかつくことがしばしば書かれてはいたが、意外と好きだったんだよねぇ。いいたいことを言いたい放題書いていたのがちょっと好きだったのだ。それにこれはモトカノが教えてくれたサイトで当時は彼女の考えを理解するという意味でもよく読んでいたのだが、途中でデンパが入ったりで話半分で読んでいた。まあネタとしてはオモシロイよ。

 そんな彼のブログ(正確にはブログじゃないそうですが......そもそもブログの定義ってナニよ?)、月875円に移行するとか......ダレがそんな金払ってまで読むね!?と思ってしまったのだが、笑えるのが有料になって”改行します”とか。どこまでヒネクレタやろーだと思ったのだが、まあいいや。その無改行は個人的には気にならなかったからね。(モトカノおよび多くの2ちゃんねらーはその読みにくさを指摘していたみたいだけど。)

 そんなカレもイラクにいってフセインの穴に入り込んだり、わざわざ竹島まで韓国側から行ったり、なんだかな~とは思っていたのだが、そんな香ばしいカレの行動をリアルタイムで追跡できないのは一抹の寂しさを感じるのであった......でもさ、なにもクリスマス直前にこんなエントリを書くのも自分でもどーかと思うね~(^^)

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【2006/12/22 15:52】 | 時事の話題
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whitesulfur.jpg この3週間はかなり体力を削った日々であった。もう30半ばになるのに未だに徹夜まがいをやるのはさすがにしんどい。そんなワケで実は温泉にいってきた。これから(さらに)厳しい冷え込みが訪れるので、その前に温泉に浸かって疲れを癒そうという算段である。
 このあたりはイエローストーン国立公園からも近いとあって地下の火山活動が比較的活発である。それ故に周りには米国の他の地域にくらべて多くの泉源を垣間見ることができるわけだ。これまで2つほど簡単に紹介した場所も鉱泉らしくかすかな硫黄臭が感じられたのだが、今回の場所はまさに名前の通りにしっかりとした硫黄泉であった。

 場所はBozemanから車で2時間ちかく走ったところだ。荒野を疾走しあり得ないくらいの数多くの田舎町を越えていく。すでに何度か雪が降っており、周りは結構な量の雪が所々に残っていたのだが、幸いにして道の状態はよかった。

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 目的地のWhite Sulphur Springは昔、東海岸から引っ越してくる際にI90を通る途中で目に付いた町(正確には看板)。やはりあのときも荒野を一人でただただ走っていたのだが、なんだか不思議な語感の地名であったのが記憶に新しい。(たぶんケミストだからとゆーのもあるのだが......)その名前に何となく惹かれたりガイドブックでその名前を見つけたり......そんな感じではあったのだが、なかなか訪れる機会がなかった。(だって見所がほとんどないんだもの!)しかしながら、ここにきて温泉である。
 外のプールは見た目通りにぬるめのお湯なのだが、浮き具でプカプカと浮いているのはなかなか心地よい。また他の場所と異なり静かなのだ。音楽はいっさい鳴っておらず、(他の客が騒がない限りは)至って静かな空間となる。その一方で屋内にある温泉は日本のそれに近い水温だ。この日も外気は氷点下だったので、この暖かさは身に染みる。個人的にはこちらの方が好きなのだが、やはりさすがに長時間つかるには水温がちょい高め。それでも約1時間半をこの温泉で過ごし、心の疲れを癒したのであった。

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【2006/12/18 11:41】 | 温泉
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通りすがりの名無し
誰かに似てるよね?
高島○ッぽくない?

http://bigsio.jp/~453/

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 さてちょっとナチュラルハイ。昨日、歯医者に行って来た。前回の診断(一週間前)で虫歯が沢山あるとか。つまり治療しなければならないワケ。東海岸に居た時は歯科治療の保険がカバーされていなかったので、多少何か問題があっても行かなかったのだが、ココではそれがカバーされている。まああと痛いので治療を決断したのだった。
 ワタシの歯は実はあんまり強くない。ナゼかといえば、ホントーに小さい頃、大きな火傷を経験したことがあるのだが、その際に免疫力低下を補うために小さな身体にしては多量の抗生物質を投与されたのだ。どうもこの影響が10代半ばまであったらしく、歯医者には足繁く通ったものである。(まあ相関があるかどーかは実際、わからんけどね。)そんなこともあってちょっと米国に行く際に歯の治療は心配の種であった。そう今を去ること5年半前、日本を去る直前に歯医者に駆け込んで診てもらったことを思い出す。あのときはこんなに長くなるとは思っていなかったので、ちょっと心配だったのだが「まあ、なんとかなるでしょ!」とも思っていた。だから5年もの期間を耐え抜いたワタシの歯たちには感謝したいね。

 さて歯医者である。米国での虫歯の治療ははじめて。なんだかいきなりたどり着くやいなや血圧を測定してもらう。どうもどれだけリラックスしているのかを調べるみたいであった。ワタシはといえば、年甲斐もなく緊張していたみたいで、妙に高い血圧値を示す。さすがにこれにはびびったのだが、ちょっと間をおいたら通常値に戻った。治療自体はなんだかあっけなく終わった。これは虫歯になった歯は昔、日本の歯医者で神経を抜かれていたため、痛みを感じないようになっていたのだ。ただ次の治療は痛そうだ。どうもまだ神経が残っているらしい。


 今日はまだラボにいる。明日で大学はセミスタ最後の日なのだが、まあワタシにはカンケーない。どちらかといえば学生が居なくなって、駐車場を探しやすいというメリットの方が大きいのだ。

 今日はなにをやっているのかといえば、またタンパク質の精製。前回でヒドイ目に遭ったばかりなのだが、まだ残りのタンパク質をきっちり精製しなければならない。ただこのステップも個人的にははじめてでかつチャレンジングな実験だ。目的のタンパク質は亜酸化窒素還元酵素の完全還元型。この状態の構造をみたものは未だ人類にはいない。つまりそれだけ精製の難易度が高いワケだ。このタンパク質は通常の状態でさえ、酸素と反応して失活してしまうのだが、これがさらに酸素に対して不安定になった状態と考えてもらいたい。この精製および、明日は結晶化に挑戦だ。結晶化の条件はすでに目星がついており、生化学用のグローブボックス内(内部雰囲気は5%水素と残りは窒素。有機合成用のやつとはずいぶん組成が異なる。)で結晶化を行う。方法はハンギングドロップ法だ。

 現在、その精製を行っているのだがサイズエクスクルージョンの導入体積が1.2mLに対して、サンプルが4mLあるため4回、これを流さなければならない。今夜は朝帰りになりそう......UMからEPRの測定にMichellaが来ていたが、さっき終わったみたいで今夜はワークアウトした。帰りがけに夕食を誘われたのだが、ちょっと手が離せない。泣く泣く辞退だ。彼女たちは狂牛病の原因、プリオンの研究をしており、今、まさにワタシのそばでプリオンタンパク質が透析チューブに入れられグルグル回っている。ああ、なんだかシュールだ。

 ああ、今日の晩ご飯、何にしようかしら......

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【2006/12/15 14:54】 | 研究
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 さて今日は同僚のJohnがWestern Blotをとってくれているので、ワタシもCDスペクトルと電子スペクトルの測定にやってきた。そう2週間前から(ほぼ)タマシイを削って行っているあるタンパク質の同定のためだ。Western Blotは抗原抗体反応を利用した選択性の高いかつ感度の高い分析法なので、こういった微量タンパク質の同定に非常に有効なのだが、なにしろ時間がかかるのが欠点だ。結果は......ペケでした~。

 実際、今週はじめに流したSuperdex200(サイズ分種型のカラム)の段階で異常な挙動を示していたので、怪しいとは思っていたのだが......_| ̄|○ ガクッ ヽ(`Д´)ノウワァァン!!オレサマの2週間をカエセ~!

 まずどのカラムで失ったのかを同定しなければならないね。とりあえず、今日・明日は頭を冷やすわ。

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【2006/12/10 14:23】 | 研究
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 今日は日記ってゆーか、覚え書きデス。


 今週のはじめからタンパク質大量精製を行っている。あるアクセサリプロテインの精製が主目的だが、すべての精製操作を嫌気下(酸素の無い状態)で行わなければならない上に、今回もプロテアーゼ(タンパク質を分解する酵素)阻害剤なしでの精製なので時間との戦いとなった。
 この精製の最大の難所は最初のフレンチプレスを除けばGE Healthcare製のMonoQカラムによる線形塩濃度勾配を用いたクロマトグラフなのだが、当初の予想通り多量のタンパク質のためオーバーロード(カラムの結合許容を越えてしまったことの意)してしまい、この操作を4回繰り返すことになる。これが水曜日だったのだが、今度は内圧限界が簡単に2MPaまで上昇してしまい、緩衝液の流量を上げることができない。それ故に一回あたりのクロマトグラフ操作(カラム洗浄、平衡化、タンパク質ロード、濃度勾配、分取)に平均5時間以上かかってしまった。また先述のオーバーロードのためにMonoQのパフォーマンスが得られないことがわかっていたので、もう一度、後日同じカラムをかけ直さなければならいこともその時点で決定的となった。

 水曜の帰宅時刻が午前2時でその時点での外気温は氷点下26℃。翌朝になっても氷点下20℃からなかなかあがらないという天候のため、さすがにワタシの身体も悲鳴をあげているよーだ。

 木曜日も同様にMonoQを用いた粗精製を行い、金曜日・土曜日にMonoQでの本精製、Superdex200(サイズ分離型カラム)でのさらなる精製を試みるつもりだったが、昨夜またまたMonoQで問題が発生した。今度は小型のスーパーループ(試料をカラムに導入する装置)に切り替えため許容内圧は4MPaまでいけるようになったのだが、その内圧限界を超えてしまうようになった。おそらくMonoQ内部に残存するタンパク質のためだと思う。昨夜はこれ以上の精製を断念して、MonoQの洗浄作業に切り替える。通常は高濃度塩、強塩基、強酸で順番に洗うのだが、これはすでに木曜日にやっており、その上でのこの問題だ。最後の手段として酵素洗浄を試みた。pepsinを酢酸・塩化ナトリウム存在下でMonoQに導入、これを37℃で一晩放置する。それで今日というワケだ。

 今回のターゲットのタンパク質は未だ天然に存在する状態では報告例のないもの。ただ昨年、たまたまSDS-PAGEでなんだかオモシロイ影が見えるので同僚のJohnに話したら、彼がWesternで確認してくれた。今回はそいつの精製の集大成みたいなものだ。(この目的ではすでに400グラムのセルペレットをつぶしたことになる。)

 さすがに今朝は身体が動かない。気がつけばベッドの中にいた。雪かきの音で目が醒めるが、二度寝をしてしまった。酵素洗浄には少し時間が必要なのだが、精製中のタンパク質の方も心配なので、この辺は時間とのせめぎ合いとなる。

 覚え書き終わり。

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【2006/12/03 03:45】 | 研究
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