米国けんきゅうにっき 赤い~タンパク質
学位取得後、研究者として米国へ。このさきどのようなことが待ち受けているのでしょうか?
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 今日もなんだか帰りが遅くなった。帰る頃には雪まで降ってきた。相変わらず寒いのだが、まあなんとかしのげそうである。(クルマの方が心配だ......)

 さて久しぶりに研究のハナシでもしようかな。

 モンタナ州に来てすでに11ヶ月が過ぎようとしている。言い換えれば、研究分野を変えてもうすぐ1年だ。どこかのエントリでも触れたが、ワタシは元々、合成屋だった。といっても薬剤とか天然物を合成するような有機合成屋さんではなく、金属イオンを有機物で包せつしたような化合物(これを化学では金属錯体という)の合成屋さんであった。ではこれはなにに役に立つのか?とゆーような疑問を良く耳にする。まー、有名というか良く使われるのはなんかの触媒かな?最近のノーベル化学賞受賞者のGrubbs(Caltech)とSchrock(MIT)はそれぞれこの金属錯体を用いた触媒研究の分野では有名なヒトたちだ。
 ばけ学は長い歴史を持つ故、数多くの反応が知られている。その中にはとーっても日常生活で重宝されるものや、はたまた全く使われることのないよーな知見まで含まれるワケだが、これらも自然の摂理である。われわれ、ばけ学者はこれらをいろいな理論でなんとか説明するものもいれば、これらの反応を実用的なナニかを作る為に利用するものもいるわけだ。ワタシはといえば、どちらかっつーとなんだろ?まあ合成屋のくせに屁理屈や難癖をつけるヒトかな(^ ^;Δ

 そんな世界にたたずんでいたのが1年前。そしてバイオである。バクテリアを飼うことから始まり、そいつらの犠牲の下にタンパク質を精製・単離し、そいつの物性を調べる。まったく違うわなd(゜▽+゜)
 そんなバイオド素人のワタシであったが、この1年の間に、タンパク質の精製やら結晶化、分子生物学的手法などを学んできた。特にココ最近はタンパク質の精製に注力している。一つは元々のターゲットのヤツの精製と、もう一つはそいつに電子を与えるタンパク質の分離だ。前者は確立された分離法(それでも酸素に触れないようにとか、4つくらいカラムをかけなければならないとかあるが)があるのだが、後者はちょっと事情が異なる。ほかの種類のバクテリアではソイツの精製報告はなされているのだが、ワタシの育てているバクテリアではそれがないのである。まー、アミノ酸配列(タンパク質はアミノ酸の塊である)とかが似ていれば、同じ様な精製法を適用できるのだが、このタンパク質のアミノ酸配列どころか遺伝子情報(DNAの配列である)すらわかっていない。とゆーわけで、この1ヶ月はコイツの精製(法の確立)に尽力しているワケである。

 すでに4回ほど挑戦しているのだが、あんまり芳しくない。いちばん最初のトライアルではかなりイイ感じまでいったのだが、その当時は必要なカラムの樹脂がなかったことと、友人が訪れる予定だったのでそのまま休暇に入ってしまったため、最終的に分離には至らなかった。ちなみにソイツはプロテアーゼ(ムダなタンパク質をお掃除する係りのタンパク質)の餌食になったと思う。

 先週からやっているのはなんだかイイ感触だ。(とはいっても細かい失敗が続いているワケだが_| ̄|○ ガクッ)今回は大盤振る舞いで100グラムのバクテリアを皆殺しにした。(通常は10グラムくらい)ナニがイヤだったかといえば、これも先週ちょこっとだけ触れたが、カオにバクテリア入りの緩衝液がかかったコトだ。
 それはまーいいのだが、この大量のバクテリアからの抽出液のため、最初のカラムの許容量を超えてしまったらしく、明らかにタンパク質が含まれていると思われる緩衝液がそのままカラムから素通りして出てきてしまった。(これをオーバーロードという)
 ところでワタシが最初に使ったカラム(さっきから何のことだかわからない方は"続きを読む"をポチッとしてください)はイオン交換型の樹脂を充填してあるもので、DEAE(DiEthylAminoEthyl、バイオのヒトはこれを"デアエ"と呼んでるね~)とゆーものが樹脂に担持されているものだ。タンパク質の表面は基本的に正あるいは負に帯電している。(これはタンパク質のアミノ酸の種類や配列による)ワタシのタンパク質も全体としては負に帯電している為に、このDEAEにピトッとくっつくワケである。その後になんかこゆい塩(食塩とか。実際は塩化ナトリウム)で流してやるとこのタンパク質と塩化ナトリウムの塩化物イオンが交換して、めでたくタンパク質が流れ落ちていくワケである。

 と、ここでちょっと昭和電工のHPで(HPLC用の)カラムの種類を見ていたらAsahipakとゆーのがDEAE型のヤツもあるとか。ちなみにこのAsahipakとゆーHPLC用カラム、とおーい昔に大分で使ったコトのあるカラムだな。

 なんて今日はマニアックなお話でした~(* ^ー゚)ノバイバイ
 さっきからカラム、カラムカラムってワカンネ~よ、ってゆーヒトの為に簡単に説明しよう。

 カラムとはcolumn、つまり"列"であるが、ここでは長い筒状の入れ物を連想していただきたい。そもそもカラムとゆーのはその筒状の部分をさすコトバなのだが、実際はばけ学者や生モノ屋たちはこれを分析手法の一つ、クロマトグラフィー(Chromatography)という意味で用いている。特にバイオでは液体クロマトグラフィー(Liquid Chromatography)を用いるので、カラムといえば筒状の入れ物に(通常は)白い詰め物が入ったモノを想像していただければ良いであろう。ばけ学では気体クロマトグラフィ(Gas Chromatography)も用いる為、この限りではない。(GCではこういった筒状のものの代わりに、繊維の様に細い金属の筒、すなわちキャピラリーに充填剤が詰め込まれているものを用いているのが主流である)
 さてタンパク質の精製で用いられる樹脂は大別してイオン交換型、サイズ分離型、疎水場型、特異親和型となる。それぞれに特徴があり、それらの特性などを駆使してタンパク質の精製をするわけである。


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 さっきからカラム、カラムカラムってワカンネ~よ、ってゆーヒトの為に簡単に説明しよう。

 カラムとはcolumn、つまり"列"であるが、ここでは長い筒状の入れ物を連想していただきたい。そもそもカラムとゆーのはその筒状の部分をさすコトバなのだが、実際はばけ学者や生モノ屋たちはこれを分析手法の一つ、クロマトグラフィー(Chromatography)という意味で用いている。特にバイオでは液体クロマトグラフィー(Liquid Chromatography)を用いるので、カラムといえば筒状の入れ物に(通常は)白い詰め物が入ったモノを想像していただければ良いであろう。ばけ学では気体クロマトグラフィ(Gas Chromatography)も用いる為、この限りではない。(GCではこういった筒状のものの代わりに、繊維の様に細い金属の筒、すなわちキャピラリーに充填剤が詰め込まれているものを用いているのが主流である)
 さてタンパク質の精製で用いられる樹脂は大別してイオン交換型、サイズ分離型、疎水場型、特異親和型となる。それぞれに特徴があり、それらの特性などを駆使してタンパク質の精製をするわけである。

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【2005/12/15 16:17】 | 研究
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おまたちぃ~~~『第3段だよ~♪』____
2005/12/16(Fri) 17:59:26 | 
おまたちぃ~~~『第3段だよ~♪』 ぁたちぃの「犬さん」すたいるになってみたよ♪ぁたちの足きれい? 『けん』っったら、あたちの足の指から綺麗になめてくれました♪
2005/12/16(Fri) 17:59:25 |  みゆみゆのあそこ♪
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