米国けんきゅうにっき 雪降る日々のなかで
学位取得後、研究者として米国へ。このさきどのようなことが待ち受けているのでしょうか?
 今日は日記ってゆーか、覚え書きデス。


 今週のはじめからタンパク質大量精製を行っている。あるアクセサリプロテインの精製が主目的だが、すべての精製操作を嫌気下(酸素の無い状態)で行わなければならない上に、今回もプロテアーゼ(タンパク質を分解する酵素)阻害剤なしでの精製なので時間との戦いとなった。
 この精製の最大の難所は最初のフレンチプレスを除けばGE Healthcare製のMonoQカラムによる線形塩濃度勾配を用いたクロマトグラフなのだが、当初の予想通り多量のタンパク質のためオーバーロード(カラムの結合許容を越えてしまったことの意)してしまい、この操作を4回繰り返すことになる。これが水曜日だったのだが、今度は内圧限界が簡単に2MPaまで上昇してしまい、緩衝液の流量を上げることができない。それ故に一回あたりのクロマトグラフ操作(カラム洗浄、平衡化、タンパク質ロード、濃度勾配、分取)に平均5時間以上かかってしまった。また先述のオーバーロードのためにMonoQのパフォーマンスが得られないことがわかっていたので、もう一度、後日同じカラムをかけ直さなければならいこともその時点で決定的となった。

 水曜の帰宅時刻が午前2時でその時点での外気温は氷点下26℃。翌朝になっても氷点下20℃からなかなかあがらないという天候のため、さすがにワタシの身体も悲鳴をあげているよーだ。

 木曜日も同様にMonoQを用いた粗精製を行い、金曜日・土曜日にMonoQでの本精製、Superdex200(サイズ分離型カラム)でのさらなる精製を試みるつもりだったが、昨夜またまたMonoQで問題が発生した。今度は小型のスーパーループ(試料をカラムに導入する装置)に切り替えため許容内圧は4MPaまでいけるようになったのだが、その内圧限界を超えてしまうようになった。おそらくMonoQ内部に残存するタンパク質のためだと思う。昨夜はこれ以上の精製を断念して、MonoQの洗浄作業に切り替える。通常は高濃度塩、強塩基、強酸で順番に洗うのだが、これはすでに木曜日にやっており、その上でのこの問題だ。最後の手段として酵素洗浄を試みた。pepsinを酢酸・塩化ナトリウム存在下でMonoQに導入、これを37℃で一晩放置する。それで今日というワケだ。

 今回のターゲットのタンパク質は未だ天然に存在する状態では報告例のないもの。ただ昨年、たまたまSDS-PAGEでなんだかオモシロイ影が見えるので同僚のJohnに話したら、彼がWesternで確認してくれた。今回はそいつの精製の集大成みたいなものだ。(この目的ではすでに400グラムのセルペレットをつぶしたことになる。)

 さすがに今朝は身体が動かない。気がつけばベッドの中にいた。雪かきの音で目が醒めるが、二度寝をしてしまった。酵素洗浄には少し時間が必要なのだが、精製中のタンパク質の方も心配なので、この辺は時間とのせめぎ合いとなる。

 覚え書き終わり。

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【2006/12/03 03:45】 | 研究
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