米国けんきゅうにっき GPU戦争のゆくえ(2)
学位取得後、研究者として米国へ。このさきどのようなことが待ち受けているのでしょうか?
XP_desktop06222008.jpg ココに引っ越しをする前あたりに常用していたWindowsXP機が急に不安定になった。しかも合同研究経過報告直前だったためかなり焦ったのであった。そしてだましだまし使いつつ、さらに問題を特定した。メモリである。Vista機を立ち上げる際に、Vista機のベースとなったPC(Win2Kがインストールされていた)のメモリをXP機に載せ換えたのである。そのメモリ、オーバークロックを謳うDDR400のやつだったが、ワタシの環境ではオーバークロックどころかろくに安定しなかった。(MEMTestは実行したがエラーは検出されず)まあ自作PCにはこんなふうに相性問題なんかもあるとゆーことだ。

 引っ越しも一段落ついて新しいアパートでの生活も軌道に乗り始めたので、このXP機を本格的に手入れすることにした。というのは上記の様にメモリの相性問題を特定するまでXPを入れ直したりしたため、Cドライブのディレクトリがぐちゃぐちゃになっていてもうワケがわからなくなっていたのである。またどのファイルを消してよいのかとかがわからなくなったので、新たにHDDを増設することにした。(この結果、Cドライブに500GB、Dに160GBそしてEに200GBという構成となりトータルで860GBとなった。1TBに届かなかったのが口惜しい......orz)

 左の写真が今回、再インストールしたXPのデスクトップだ。基本的にVistaも併用しているのでVista風のデスクトップテーマにカスタマイズした。だからVistaのガジェットを使えるSidebarツールもあるしToolbarも透過処理(フリーウェア、WindowTPをスタートアップ時に起動)を実現、Vistaの目玉になっていたFlip3D(実際は使いにくいのだが......)を再現するWinFlipも常駐させてある。さらにシステムフォントはVistaから採用されている日本語フォント、メイリオにしてあり、まあ気分的にはVistaっぽくなったのだが、さすがにこれだけのユーティリティが動いているとちょっとXPでも動作は緩慢になるね。そう考えるとVistaはなかなかしっかり最適化されているのではないだろーか。

 なお今回からデスクトップの下段に常駐ランチャをインストールした。StarDockだ。まあOSXモドキといわれてしまいそーだがVistaにもインストールしており、これで使い勝手を一元化している。それにアイコンを探してきて割り当てるのがなかなかやみつきになりそーでイイね。


 これだけ画像処理が重くなるとRadeonX800ではきついかな~と思うのだが、実際はXPのデスクトップ処理はDirectDrawでの処理なのだそーなので、GPUを強化してもあまり大きな変化はないそーだ。ただ前エントリでふれたRadeonHD4870のものすごそーな性能にかなり惹かれているので、Vista用に買ってしまいそう......そして今のVista機につんであるHD3870をXP機にとか思ってしまうワケだ。

Radeon387001.jpgRadeon387002.jpg
RadeonHD3870装着状態

 単純にいってHD4870の性能はHD3870の倍はあるといわれている。上記の理由でXPではその恩恵をほとんど受けられないのだが(DX10世代以降のAMD系GPUはすべてDirectDrawのサポートをやめている)、単純に物欲がそそられるワタシはちょっとヘンタイ?と思ってしまう......(もし将来、MSがXP用のDX10をサポートするようなことがあれば、ハナシは変わってくるんだが......)

makercoreSPTMUROPmemory
codeprocessclockvertexpixelclock
NVIDIAGT20065nm602MHz240(1296MHz)8032GDDR32.2GHz
AMD(ATI)RV77055nm750MHz8004016GDDR53.6GHz
RV67055nm775MHz3201616GDDR32.3GHz
ATiR420130nm475MHz616--GDDR3980MHz

 上の表はGPUの概要だ。GT200、RV770、RV670、R420がそれぞれGeForceGTX280、RadeonHD4870、HD3870、X800だ。Impressのゴトーの記事によればAMDは数多くのSP(Streaming Processing Unit)をそれなりの速度で、NVIDIAは少ない数の高速で動作するSPで演算させているんだそーだ。その究極型が今回のGT200 vs. RV770となったわけだ。

 ゲームもしないワタシ的にはこのRadeonHD3870ですらオーバースペックなのだが、最近のGPUはグラフィクスばかりではなく物理計算なども視野に入れて設計されている。今でこそまだ"ゲーム物理"とかいってゲーム上でのオブジェクトの重みや重力などを(単精度で)計算させて動きにリアリティを出しているのだが、将来的には科学計算などにも応用していこうという流れができつつある。これをGPGPU(General Purpose Graphic Processing Uint)といっており、AMD(旧ATI)およびNVIDIAはこれらを視野に入れてチップを設計している。

 今回のNVIDIAの巨大チップはこれをハードウェアに内包したために大規模になったと言われているのだが、それでも倍精度浮動小数点演算ではATIのアーキテクチャに遅れをとっていることからどーなのだろうと言われてしまうワケだ。ただNVIDIAはソフトウェア開発環境で進んでいる。CUDA(Compute unified device architecture)というC言語をベースにしたGPU向けの統合開発環境を提供しており、AMDやIntelなどにも参画を呼びかけているらしい。またNVIDIAは上記のゲーム物理専用チップを開発したAGEIAを買収しており、GeForce8xxxシリーズ以降、PhysXの機能を内蔵している。これに対してIntelはHavok社を買収し、同名の物理演算用うミドルウェアを獲得、AMDがコレに賛同するカタチをとっているらしい。

 まっ難しい話はいいとして、GPUにはGPGPUの側面がでてきたワケだ。最近ではアルツハイマーなどのタンパク質に起因する疾病を理解するためタンパク質のフォールディングをクラスタ演算させるFolding@homeというものがある。これは最近、100PFLOPSを達成してもっとも強力なクラスターコンピューティングとして知られているが、このFolding@homeにGPUの余剰演算能力を参加させるクライアントが配布されている。まあコレ自体はボランティアの域を出ないので、コレの参加が物欲を誘うかといえば疑問なのだが、VistaのAPIであるDX10.1にはこういったGPGPU向けの命令セットも含まれているらしく、将来的にはより高速のGPUを導入することによってVistaのパフォーマンスの向上などが期待できるワケだ。これなら少しは物欲を刺激できるでしょ?



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【2008/07/06 16:22】 | コンピュータ
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