米国けんきゅうにっき いざYellowstoneへ(1)
学位取得後、研究者として米国へ。このさきどのようなことが待ち受けているのでしょうか?
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

 昨日から遺伝子いじってます。今週前半にタンパク質を精製したので、カラムの洗浄と同時にPCR(polymerase Chain Reaction;とどのつまり、目的の遺伝子を釣りあげて増殖させるのです)を仕込みました。今日はその分析。電気泳動(遺伝子を乗っけた寒天の両端に電極を付けて、電圧をかけるとアラ不思議、遺伝子が動き出すのです。)を流している間はなかなかヒマです。その電気泳動ですが、なんだか今朝ごたごたがありました。だいたい80ボルトくらいの電圧を掛けると40~50ミリアンペアの電流が流れるのですが、なぜか今日はその半分程度の電流値。どうやら緩衝溶液が新しいものになっていたのが原因か?そこで作った本人を前に尋問となりました。全員がどうかは知りませんが、少なくとも私の現在所属するラボに居るバイオを専攻していた人達は化合物の種類やその物性に無頓着です。たとえばこの緩衝溶液、EDTA(EthyleneDiamineTetraAcidic acid;お酢の親戚みたいのが4つくっついている化合物、といったら怒られそうだな...)という化合物を含んでいますが、これを調製するときにどの型のEDTAを使ったかで、その電流の流れ易さが変わってしまいます。そういったことを考えずに、彼らはレシピに忠実に緩衝溶液を作るワケです。まあ目的はそこではないから良いのだけれどね。

 さて今回は地図を作りました。LivingstoneからParadise Valleyへの俯瞰図です。これでなんとなく位置関係などを感じていただければ幸いです。作成ソフトウェアは"カシミール3D"です。

Livingstone周辺
around_Livingstone


Neptune Breweryinto the Paradise Valleytoward_LivingstoneAt the GS in Pray
 赤丸はクリックすると写真或いは関連記事が開きます。"into the Paradise Valley"から上の山で囲まれている地形がParadise Valleyです。この先にGardinerというYellowstone国立公園の入口があります。こんな感じで次回は途中にあるChico Hot Springです!

【2005/07/23 02:30】 | 国立公園めぐり
トラックバック(0) |


oui
なるほど!!わざわざしがない一学生のために、お時間を割いていただき本当にありがとうございます!勉強になりました!お話がとても分かりやすくて、脳のない自分にも理解することが出来ました。

EDTA!!
CooYou
ouiさま、

 コメント、ありがとうございます。大学生の方だそうですね。勉強の方、頑張ってください。どのような分野に将来進んでいくかによりますが、やはり基礎はとっても大切ですよ。さてEDTAの種類ということですが、まずは以下のリンクを開いてみてください。

http://blog12.fc2.com/c/cooyou/file/EDTA_acid_form.gif

 ethylenediaminetetraacidic acidの化学構造式です。赤いサークルの部分を化学ではカルボキシル基(carboxyl group)と呼んでおり、水溶液中では先っちょのOHの部分が解離してプロトン(H+)とカルボキシレート(carboxylate; _ateはアニオン、すなわち陰イオンであることを示します)となります。さて構造に戻ると、4つの赤いサークル、すなわち4つのカルボキシル基が同じ分子内に在りますね。つまりEDTAは水溶液中では潜在的に4つの部分でプロトンを解離する可能性があります。その指標が生物でも重要なpHの概念です。それを念頭に置いて試薬カタログを開いて見ましょう。手元にあるシグマーアルドリッチによれば大別して、EDTA(acid form)、EDTA disodium salt、EDTA trisodium salt、ETDA tetrasodium saltというものが購入可能です。これは上記のカルボキシル基にあるプロトンをナトリウムに置き換えたモノ。そして4つというのは、ナトリウムを1つ、ナトリウムを2つという様に置き換えた組み合わせです。ということで"4つの型がある"と記載しました。違いはもちろんあります。それぞれ水溶液にした段階でpHが全く異なります。当然、電気泳動で使う為にpHを調節しますよね?そのときにどの型のEDTAを用いたのか(他にもEDTAはカリウム塩を購入できます)、そして初期のpHが酸性の場合、どの種類の塩基(水酸化ナトリウム、それとも水酸化カリウム?)で調節したかで、電気の流れ具合が変わってしまいます。(もちろん上記の様なEDTAナトリウム塩を用いた場合は水酸化ナトリウムを使うべきだと思いますが)そういう理由で使用する試薬をきめておかないと、電気泳動をかけるときの電流値が一義にならないということが起こり得ます。また電気泳動のバッファTAE(Tris-base/酢酸/EDTA)はpH8.0と定義されているので、pHの調整をより簡便にするために酸型のEDTAを用いるのは避けるべきだと思います。

 ちょっとくどい説明になってしまいましたが、答えになりましたでしょうか?それではこのようなブログに立ち寄っていただき改めてありがとうございます。

cooyou


oui
私は生物を少し勉強している大学生です。4種類のEDTAとはどんなものですか?私も実験で電気泳動のときに同じような感じになったんです。

コメントを閉じる▲
コメント
この記事へのコメント
なるほど!!わざわざしがない一学生のために、お時間を割いていただき本当にありがとうございます!勉強になりました!お話がとても分かりやすくて、脳のない自分にも理解することが出来ました。
2005/08/17(Wed) 10:33 | URL  | oui #-[ 編集]
EDTA!!
ouiさま、

 コメント、ありがとうございます。大学生の方だそうですね。勉強の方、頑張ってください。どのような分野に将来進んでいくかによりますが、やはり基礎はとっても大切ですよ。さてEDTAの種類ということですが、まずは以下のリンクを開いてみてください。

http://blog12.fc2.com/c/cooyou/file/EDTA_acid_form.gif

 ethylenediaminetetraacidic acidの化学構造式です。赤いサークルの部分を化学ではカルボキシル基(carboxyl group)と呼んでおり、水溶液中では先っちょのOHの部分が解離してプロトン(H+)とカルボキシレート(carboxylate; _ateはアニオン、すなわち陰イオンであることを示します)となります。さて構造に戻ると、4つの赤いサークル、すなわち4つのカルボキシル基が同じ分子内に在りますね。つまりEDTAは水溶液中では潜在的に4つの部分でプロトンを解離する可能性があります。その指標が生物でも重要なpHの概念です。それを念頭に置いて試薬カタログを開いて見ましょう。手元にあるシグマーアルドリッチによれば大別して、EDTA(acid form)、EDTA disodium salt、EDTA trisodium salt、ETDA tetrasodium saltというものが購入可能です。これは上記のカルボキシル基にあるプロトンをナトリウムに置き換えたモノ。そして4つというのは、ナトリウムを1つ、ナトリウムを2つという様に置き換えた組み合わせです。ということで"4つの型がある"と記載しました。違いはもちろんあります。それぞれ水溶液にした段階でpHが全く異なります。当然、電気泳動で使う為にpHを調節しますよね?そのときにどの型のEDTAを用いたのか(他にもEDTAはカリウム塩を購入できます)、そして初期のpHが酸性の場合、どの種類の塩基(水酸化ナトリウム、それとも水酸化カリウム?)で調節したかで、電気の流れ具合が変わってしまいます。(もちろん上記の様なEDTAナトリウム塩を用いた場合は水酸化ナトリウムを使うべきだと思いますが)そういう理由で使用する試薬をきめておかないと、電気泳動をかけるときの電流値が一義にならないということが起こり得ます。また電気泳動のバッファTAE(Tris-base/酢酸/EDTA)はpH8.0と定義されているので、pHの調整をより簡便にするために酸型のEDTAを用いるのは避けるべきだと思います。

 ちょっとくどい説明になってしまいましたが、答えになりましたでしょうか?それではこのようなブログに立ち寄っていただき改めてありがとうございます。

cooyou
2005/08/16(Tue) 16:01 | URL  | CooYou #-[ 編集]
私は生物を少し勉強している大学生です。4種類のEDTAとはどんなものですか?私も実験で電気泳動のときに同じような感じになったんです。
2005/08/16(Tue) 10:43 | URL  | oui #-[ 編集]
コメントを投稿
URL:

Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。