米国けんきゅうにっき 華(クソ)の月曜日
学位取得後、研究者として米国へ。このさきどのようなことが待ち受けているのでしょうか?
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 非常に憂鬱な月曜日である。タイトルもさっき適当に思いついたのをつけただけだから、あんまりしっくりこない。まあクソってことを言いたいだけなんだが。


 今週は共同研究しているグループから来ている院生が丸々一週間使ってstopped-flowの装置を占有する。前々からボスに言われているP450とその還元酵素の電子伝達反応をその装置で観測する予定だったのが、変更を余儀なくされたわけだ。月曜の朝っぱらからウダウダいうのもナンだが、その院生どもは先週もまるまる一週間占有したうえに、ウチのボスは、ワタシの実験よりも高いプライオリティということで今週、装置を占有する許可を出したようだ。テメーはオレにはさっさと実験しろと言ってるわりに、ナニ足引っ張ってんだよ?まったくなんというダブルスタンダードと思った先週末だったが、まあPCの前でボケ~っとしているのもいいだろう。もちろん今週から恒例の読まれない週間報告書を書き始めなければならないので、ホケーっとしている場合ではないんだが。


 そんな週末の間にサンクスギビングの直前かにサブミットした質量分析の結果が返ってきた。ボスと激しく言い争った実験だ。(個人的には定量なしには一文を書き添える程度しか議論に寄与しないうえ、アホみたいにチャージされる実験なので、現状では必然性が極めて低いと言ったら、キレられた。このことがあって以来、さっさと出て行こうと思っている。)まあ予想通りの結果だったんだが、ちょっと意外だったのが副生成物の種類(追記に書く)。おきてもおかしくないとは思ってたので、そこまで不思議というわけではないんだけどね。


 それよりも先週のアメリカ化学会誌に掲載された(モンタナでやってた)亜酸亜窒素還元酵素の活性型の電子構造に関する論文に興味があるわ。この活性型の単離はもうちょっと時間をかければできたのになぁと思ってたんだがなぁ。まあP450をやりますって言っちゃったワタシはかなりDQNだったってこった。

 質量分析はその名の通り、イオン化された化合物の分子量を測定する技術。ワタシがやっているのはタンパク質で代謝された化合物の生成物の確認である。今、見ているのはベンズフェタミンという化合物の代謝である。ベンズフェタミンは食欲抑制剤ということで肥満の治療に使われる薬である。米国ではスケジュールIIIに分類されるコントロールサブスタンスなので、ここの病院ではメンドーくさいほど管理されている。


 ワタシの精製したタンパク質はこのベンズフェタミンをノルベンズフェタミンに変換するのだが、ラボではその際に生じるホルムアルデヒドの時間当たりの生成量を見積もって速度論をやっていた。それに対応してちゃんとノルベンズフェタミンが生成されているか確認しかたったので、上述の質量分析を行ったわけ。


 もちろん化学反応だからね~、副生成物もできるわけですよ~。で、意外だったという副生成物がメタンフェタミン、まあ覚せい剤だな。ワタシが精製しているタンパク質というのがヒト由来であり、ベンズフェタミンをヒトに投与すると少量のメタンフェタミンができるよ~という報告もあるので、別に質量分析でメタンフェタミンが観測されたってゆーのは不思議でもなんでもないんだがね。ただ別個の実験で、この精製したタンパク質とメタンフェタミンの速度論も調べているんよ。その反応はメタンフェタミンからアンフェタミン(これも覚せい剤に分類される)ができるんだが、そうなるとこのタンパク質(2D6)によるベンズフェタミンの代謝によりノルベンズフェタミンという予想される反応経路だけじゃなくて、ベンズフェタミンからメタンフェタミン、そして潜在的にはアンフェタミンというバイパスがあるということになるね~ということがちょっと意外だったわけさ。


 まあ日本の科捜研からもメタンフェタミンの代謝には2D6が関与しているというマウス実験の報告書があるから、アンフェタミン系の薬物代謝に2D6がかかわっているって考えるのは理にかなっているんだが。




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 質量分析はその名の通り、イオン化された化合物の分子量を測定する技術。ワタシがやっているのはタンパク質で代謝された化合物の生成物の確認である。今、見ているのはベンズフェタミンという化合物の代謝である。ベンズフェタミンは食欲抑制剤ということで肥満の治療に使われる薬である。米国ではスケジュールIIIに分類されるコントロールサブスタンスなので、ここの病院ではメンドーくさいほど管理されている。


 ワタシの精製したタンパク質はこのベンズフェタミンをノルベンズフェタミンに変換するのだが、ラボではその際に生じるホルムアルデヒドの時間当たりの生成量を見積もって速度論をやっていた。それに対応してちゃんとノルベンズフェタミンが生成されているか確認しかたったので、上述の質量分析を行ったわけ。


 もちろん化学反応だからね~、副生成物もできるわけですよ~。で、意外だったという副生成物がメタンフェタミン、まあ覚せい剤だな。ワタシが精製しているタンパク質というのがヒト由来であり、ベンズフェタミンをヒトに投与すると少量のメタンフェタミンができるよ~という報告もあるので、別に質量分析でメタンフェタミンが観測されたってゆーのは不思議でもなんでもないんだがね。ただ別個の実験で、この精製したタンパク質とメタンフェタミンの速度論も調べているんよ。その反応はメタンフェタミンからアンフェタミン(これも覚せい剤に分類される)ができるんだが、そうなるとこのタンパク質(2D6)によるベンズフェタミンの代謝によりノルベンズフェタミンという予想される反応経路だけじゃなくて、ベンズフェタミンからメタンフェタミン、そして潜在的にはアンフェタミンというバイパスがあるということになるね~ということがちょっと意外だったわけさ。


 まあ日本の科捜研からもメタンフェタミンの代謝には2D6が関与しているというマウス実験の報告書があるから、アンフェタミン系の薬物代謝に2D6がかかわっているって考えるのは理にかなっているんだが。



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【2014/01/13 11:30】 | 研究
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